もっとビビッドな色を見てみたい

ヒトは3種類の錐体細胞で色を感知する。
液晶画面が赤・緑・青の3種類の光しか出さない(例えば黄色の単色光は出ていない)のは、
この人間の特性に合わせて手抜きしたものだ。
緑色の単色光を見ているとき、緑を敏感に感じる緑錐体が光を強く感じているが、
赤錐体もまた、この光をわりと強く感じている(青錐体はあまり感じない)。
人はそれを「緑」だと思っている。
赤錐体は、赤の単色光を緑の単色光と同じくらいの強さでしか感じないが、
赤の単色光に対しては緑錐体があまり反応しなくなるため、違いがわかり、
人はこれを「赤」だと感じる。
さて、緑錐体が光を強く感じ、赤錐体が感じていないような状態を人工的に作り出したら、
一体どんな風な感じなのだろうか。
赤→黄→緑→、その先にある、青ではない何かになるのだろうか。
まあ、今までの経験から相対的に「感じる」ことになるのだが、未体験ゾーンであることは確かで、気になる。
生まれつき目が見えない人は、目が見えるようになっても「見えない」らしいが、
そういう話とは違って、赤と緑の延長線上にある色だから、想像が不可能ではないような気もするのだ。