二酸化炭素を減らすには(森林は一時的)

ここでは、二酸化炭素濃度の増減の原因として、森林と石油しか考えない。
二酸化炭素が増えると気温が上がって更に二酸化炭素が増える、といったフィードバックも考えない、単純なモデルで話をする。
森林伐採をすると二酸化炭素が増えるが、それは「吸収してくれる木が減ったから」というより
「炭素を吸着していた木が分解されるから」である。
継続して二酸化炭素を吸着してくれる木も、いつか寿命が来て死ぬ。
そうすれば分解されて、炭素を二酸化炭素の形で放出することになる。
石油を使うと二酸化炭素が増えるが、これは地中に石油という形で留まっていた炭素を
二酸化炭素という形で空気中に放出するからだ。
二酸化炭素は安定しており、燃料に使ったり、反応させて固めたりは極めて難しい。
これは「燃えかす」の宿命であり、原理的に仕方のないことである。
さて、石油を使いすぎた分、森林を増やそうとしても、いつか限界が来ることになる。
地下にあった炭素を地上に出してしまった罪は重い。
石油を一回使った罪は、永久に木を存在させ続けることで償う必要があるのだ。
将来的に太陽電池等の技術が飛躍的に向上し、二酸化炭素を出さずに発電できるようになったときには、電気と二酸化炭素と水を使って石油のようなものを作り、人類が使った石油の分だけ地下に貯蔵し直すこともあるかもしれない。