第36回小学生将棋名人戦

http://www.shogi.or.jp/topics/2011/08/-36.html
震災の影響で4ヶ月遅れての開催。
それにしても、放送前のネタバレには何らかの配慮がほしいものである。
アマ名人戦も面白かったけど、小学生名人戦は90分で3局楽しめるのがよい。

横山-宮嶋

先手の四間飛車穴熊。広瀬の影響だったりするのかな。
後手の宮嶋くんは攻め将棋とのことだが、実際はどうなるかと思っていた。
案の定(?)、後手が受ける展開に。
しかし、受けがしっかりしていて、先手がやや攻めあぐねる。
一手の余裕を得て、後手が攻めに転じてからは速かった。
横山くんも受けの強さを見せるが、攻めの鋭さが圧倒的すぎた。
ところで、将棋のおかげで集中力がつくということがあるのだろうか。
元々あった集中力が将棋によって、周囲に見えるようになった、とかじゃないの。

上野-岡部

上野くんは、小学生にしてオールラウンドプレイヤーとか言われていてかっこいい。
後手岡部くん、ノーマル四間飛車。居飛穴に対して△44銀型。
△12角みたいな串刺す筋があってもお互い落ち着いて指し進めている。
最後▲96歩と逃げ道を開けられて、そこで△97銀とかすごいなあ。
こういう手はプロの対局であまり現れないから、むやみに感動してしまう。
ここに来るような小学生は、強いのはもちろん、ゲキレツにセンスがいい。

岡部-宮嶋

▲66歩と止めて、岡部くんの四間飛車が予想されたところ、△35歩で相振りに。
やはり、きょうび相振りの矢倉は流行らないのだろうか。
あっさり2歩同時交換を許したり、▲66角を逃したりして、やや後手ペース。
その後の▲66角に△32歩と手堅く受けてからは、信じられない速さで終局となった。
準決勝を強い将棋で勝ってきた相手に、こんな一方的な攻めができるものなのか。
優勝した宮嶋くんは、2局とも早く時間を使い切っていた。
「阿久津七段がそのまま指しているかのようですよね」
「私もじゃあ出ればけっこういいところ行けますかね」