ゼルダの伝説の不自然さ

ゼルダの伝説シリーズから1つを選ぶとすれば、「時のオカリナ」だ。ここは比較的異論の少ないところだと思う。初の3D作品にしてあの完成度と面白さがある。
しかし、そんな「時のオカリナ」にも、どうしようもない不自然さが存在する。まず、ハイラルの地から出られないのが変だ。ゼルダ姫が捕まって何時間放置しても何も起こらないのが変だ。また、ダンジョンをクリアする順番が決まっているのも(フラグの立て方は自然なほうだと思うが)不自然だ。あと、これは不自然な点ではないが、クリア後のセーブデータがクリア直前のヤバい状態なのがアレだ。
ところが、これらの点を克服したタイトルがある。以下、それを紹介する。特に、「夢をみる島」と「ムジュラの仮面」では、これが独特の面白さに直接つながっていると思う。

夢をみる島

このゲームの目的は、「島からの脱出」である。どんなゲームでも、行動範囲が一定の広さに限られてしまうのは仕方ないが、「夢をみる島」はそれがピッタリになる設定だ。

ムジュラの仮面

与えられた時間は、月が落ちるまでの3日間だけ。ハートのかけらを得るためミニゲームに興じていたとしても、容赦なく時間は過ぎていく。何か失敗をしたら、時間でも戻さない限り取り返しがつかない。また、時間を戻すことでボスとの再戦が自然な形で可能になった。

ゼルダの伝説(初代)

その気になれば、早い段階で高いレベルのダンジョンに挑むことができる。しかし一般のプレイヤーは、まだ体力が足りないとか情報が少ないなどの理由で、そういうことは実質的にできなくなっている。フラグを使う代わりに、強い敵を配することで、ここから先はまだ早いととおせんぼをしているのだ。

ふしぎの木の実

クリア後、セーブすることができる。それだけなら普通だが、この作品の場合ちゃんとボスを倒して平和になった村で遊べる。