デスクトップに置いたファイルたちを削除してしまった話

Firefoxの新規プロファイルで試したいことがあって、デフォルトのフォルダだと普段行かないような場所になるので、何か嫌で手近なデスクトップにした。今思えば、どうせすぐ消すのだからどこでも同じだったし、そもそもわざわざフォルダを変えたのは気分の問題だと思う。
firefox -pで新規プロファイルを作ると、デスクトップにファイルがばらまかれ「しまった、フォルダを作り忘れた」と思った。数分後、用が済んだのでプロファイルを消した。
ここで、ファイルも消去するか訊かれる。ばらまいてしまったので消すのが面倒だという思いがあった。自分が面倒だと感じていること自体はこの世界に何の影響も及ぼさないが、自分の(とっさの)判断には大きく影響を与える。ファイルも消去してもらうことにした。プロファイルの作成・削除は、何回も経験があって慣れていた。
デスクトップのアイコンがいくつか消えていく。0.5秒くらい考えて、Firefoxと関係ないファイルが消えている可能性のようなものが襲ってくる。タスクマネージャー(普段から起動してある)をクリックしてFirefoxを探す。ここで少し考えてから、Firefoxを終了させた。結果的には何も考えず終了させたほうがよかったが、焦って終了させて取り返しがつかなくなるケースもある。ここはいい判断だったと思う。
ごみ箱を確認したが、ファイルはない。油断したというわけではないが、酷いミスをしていくつかのファイルが消えた。やらかした直後は、「未知のファイルはごみ箱に入れるだろー」という気分だった(我ながらおかしいが、そういう気分じゃなかったらあのボタンを押さない)。後から考えれば、インストールしたプログラムじゃなくて自分で作ったプロファイルだから、狙って消せるとは期待できない。
とりあえずPCをスリープさせ、何が失われたかわからないまま夕食をとった。これからすることは、ファイルの復元。してはならないことは、PCのHDDに書き込みを行うこと(しかしPCを起動しながらデータを取り出す以上、多少は仕方ない(Windowsを起動せずに削除済みファイルを取り出せるようなスキルはない))。幸い、別のPCと外付けHDDがある。別のPCでいくつかのファイル復元ソフトを探してUSBメモリに入れ、メインPCに接続した外付けHDDへコピーし、外付けHDD上へ復元する。いくつか試した結果、Recuvaを使って比較的短時間で復元できた(ポータブル版もあったけど、そんなものを探す余裕はないので別PCにインストールしてそのファイルをコピー)。ここまで、普通にエクスプローラーとかを使って操作していたから、けっこうな数のファイルが壊れているが、おおむね問題ない。
Firefoxがファイルを消す順番は、名前順だったようだ。1119などの日付をフォルダ名にしたものがまず消された。ここにはダウンロードしたファイルが1か月分くらい入っている。壊れていてもダウンロードし直せるものが多く、多少消えてもダメージは小さい。HDD機であり、無駄に多くのファイル(Visual Studio Image Libraryとか)を保存していたため時間が稼げて、他のフォルダへの被害は少なかった。そもそも大事なものはバックアップを取ってある、と言いたいところだがそうでもなかった。自分が書いた文章やソースコードなど、本当に大事なものはDropboxに入れてあるが、これも操作ミスで消してしまう可能性があると思わされた。
それにしても酷いミスだった。自分以外の人がこういうやらかしをしたと聞いたら、「俺ならさすがにそんなミスはしない」と思ったのではないか(今となってはどう思ったかわからないけど)。とにかく、こういう想定外のミスは滅多にないことで血の気が引いた。やるときは魅入られたようにそちらへ歩いてしまうものだ。