NHK杯、渡辺・久保

仲悪そうな(笑)二人の対局。面白いぶつかり合いが見られそうだ。
久保が後手となりゴキゲン中、いや!四間飛車にした。
最初の数手は決まってると思ってよく見てなかったら四間に振ってるよ。
△35歩〜△44歩。立石流かよ!
先手から角交換して49の金は保留。お互い手が出しづらい形。
△34飛に▲66銀上。ここで久保は△31金と待つが、渡辺も▲57銀!
これは同一局面にする権利を後手に与える手である。たぶん時間稼ぎだろうけど。
後手が千日手を望んだときに、どう打開する気だったのだろう。
実際には、久保が△54歩として5筋で戦いが起こった。
▲64歩〜▲74歩と突き捨てて、嫌らしい形を作る。
王手飛車の筋を見せて、先手が見事に制空権を握っている。
が、▲64歩に△54銀と出た手が、怖いようでも迫力のある手で、
先手陣は一気に崩壊する。
▲64馬は王手銀取りだが、△92玉とかわされて、もはや銀を取っている時代ではない。
次に△66飛と切る手が厳しい。
先手困っているようだが、ここで▲95歩がまた渡辺らしい開き直り。
△66飛▲同歩に△65銀。自玉を安全にしながら桂を補充して銀で圧力をかける。
これで先手玉は詰めろ臭いのだが、まあまあ、▲94歩と取り込んでおく。
久保は詰ますことを諦めて△99飛成と香を外しておく。
ここですかさず▲44角と切り返す反射神経がさすが渡辺というところ。
次の△73銀がタダ(▲同馬に取り返すと詰む)で、勝負あり。