NHK杯、甲斐・野月

今年の女流枠は甲斐智美女流四段。
振り飛車党の甲斐が石田流に組み、攻め将棋の野月が穴熊に組む。

お互いに手が出しづらい展開。これは、見ているぶんには面白い。
▲35歩△同歩▲同角に、△24角がまた面白い手。色々な手があるねえ。
既に先手が面白くない感じ。ダイヤモンド美濃も、この穴熊ほどは堅くない。
飛車交換から、△67歩ではなく△66歩と垂らした。
△67歩▲81飛成△68歩成▲48金寄△67と▲34桂。これは次の△57とが大したことない。
△66歩▲81飛成△67歩成▲同金△66歩▲同金△57馬。これが、一手速い(!)。
▲34桂△66馬としても馬の位置がいいし、本譜の金を相手にしない攻めも圧巻だった。

まず△78飛と下ろし、△47馬を見せて▲58桂と受けさせる。
△77飛成で、桂を拾いながら47の地点に数を足す。▲48香なら△35歩〜△36桂。
実際は△47馬▲同銀△同竜となり、△27銀から即詰み。
とにかく速かった。穴熊からこんな速度で攻められたらやってられない。

甲斐は、女流棋士には珍しい受け将棋タイプ。
感想戦でもすごく穏やかでほわほわしていて、キャラもユニークだ。