王位戦七番勝負第1局1日目

王位戦が始まった。羽生と藤井のタイトル戦だ。!!!
王位戦中継Blog: 第53期王位戦七番勝負第1局
藤井システムを多用して、近年にない勝率を挙げている藤井。
今年、王位に挑戦できたのは、羽生を除く全棋士の中で藤井だけだ。
そして2日制!藤井にはたっぷり時間がある。
藤井ファンとして言うと、正直、羽生に勝てる気はしない。
そもそも藤井システムは羽生世代の居飛車党が全力で叩き潰したのだ。
早石田じゃないけど、(今の)藤井システムは厳密には無理で、
それを藤井が研究と腕力でカバーしているんじゃないかと思う。
そして、こういう変態戦法を相手にしたときの羽生の序盤はやばい。
羽生は、渡辺相手に相居飛車で作戦負けになることもあるけど、
序盤の力はプロの中でもトップクラスだと思う。20年前の羽生とは全く違う。
こと、こういった未開拓の地で、的確に咎めたり、離されず付いて行く、
そういった力には、全く計り知れないものがある。
でも、実際は藤井先生のことを何もわかっていないのが自分である。
そんなことを思っているうちに対局が始まる。
戦型は 角 交 換 振 り 飛 車 である。
それ羽生に対して勝率0%の戦法じゃないの。位取りされて圧敗でしょ。
もちろん、安易に藤井システムを投入して勝てるわけじゃないというのはわかってる。
にしても、この戦法で、しかも対羽生だと、勝てるイメージが全くない。皆無。
しかし、その印象は、観戦しているうちに変化していった。
まず、手の進み方が遅い。
最近は、研究範囲の序盤は時間を使わずに指し、中終盤に時間を残す棋士が多い。
渡辺竜王をはじめとした若手らの合理的な考え方だ。研究は家ですればいい。
でも今日はゆったりしている。
ゆったりというより、迫力がある。めちゃくちゃ強そう。
過去の研究と今の読み、それに迫力を感じる。
16時を過ぎ、羽生が▲75歩と位取りを見せる。
「あれっ今頃?」と思ったけど、時刻は遅くても、まだ25手目。
18時、羽生が31手目を封じて1日目は終了。