王座戦五番勝負第1局

王位戦の余韻も残る中、王座戦五番勝負が始まった。
19連覇の王座を奪われた羽生が、1年の間も空けずに挑戦してきた。
渡辺の△84歩に、羽生は矢倉を選択。
角換わりの後手も辛いが、羽生の先手矢倉もめちゃくちゃ強い。
ここで渡辺は急戦矢倉を採用。
序盤から突っ張った手や感覚のおかしい手が次々に出てきた。面白い!
特に心に残ったのは56手目△95歩。▲23飛成〜▲72角や▲23歩があるのに△95歩。
羽生は、いきなり角を切ってからの▲23歩。
ここでは、角を切られて攻めがつながったら△95歩が無駄手になるのではと
心配していた。が、ここで羽生は、ふわっと▲45桂。意味がわからない。
終盤になり、△67桂。この桂は取れないと言われていたが、羽生は取った。
△同歩成と思われていたが、渡辺は先に△45銀。うむー???
当然▲同歩とはしない。▲66銀が生じている。何か高次元の会話。
高次元って、レベルが高いって意味じゃなく、5次元とか10次元とかそういうの。
最後は渡辺が見事な一手勝ち。
あの△95歩が、△96歩〜△97歩成〜△88と となって詰みに貢献している。
5時間という持ち時間は、タイトル戦としては短いが、何かすごい将棋を見た気がする。