複数のカッコで補足する

たかぎ on Twitter: "@merom686 C が A(B) の子の場合は B の子と考えて A(B(C)) にできる(結合法則が成り立つ)ケースばかりだったりしそうな気がするけど反例ある? 反例ない表したいものはただの木で、反例あると 高階木 = ノードに高階木が入った木 みたいなのだと思う。"
カッコの話にリプライをもらったので色々考えた。
merom686 on Twitter: "小さいころ、あとで思い出して恥ずかしい言動をそれほどしなかったのは、自分の性格のおかげじゃなく、環境的に運がよかっただけなのかも(環境がよかったという意味ではない(環境はよかったと思うけど))。"
これはわかりやすくA(B(C))の形をしている。B(C)も成立している(Aなしでも意味が通る)。A(C)が成立しないからA(B)(C)とも書けない。
merom686 on Twitter: "「19路で打ちたいけど時間かかるのがなあ」と思っていたが、今の19路7子局はわずか15分だった(とはいえ将棋よりは長い)(コンピュータと適当に指す/打つと意外に短い)。"
これは並列のA(B)(C)。BとCが同格なのでB(C)は成立せず。よって普通はA(B(C))とも書かないだろう。D:=A(B)としたとき、D(C)と書くことは可能だが、Cにとっては「AでなくDである必然性」がなく、あえてD(C)の構造を持ち込む気にはなれない。

私はプロ棋士です(囲碁じゃなくて将棋です)(棋聖のタイトルを持っています)

BとCに共通部分があり包含関係がないような例を作ってみた。これは並列型に見えるが、順番に意味がある。
A(C)(B)も成立するが、意味が少し変わる。表す事実は変わらないが、A(B)(C)のBはプロ棋士についての補足、A(C)(B)のBは棋聖についての補足だ。囲碁と将棋でプロ棋士に優劣はないが、囲碁棋聖と将棋の棋聖ならば囲碁棋聖が格上だ。
順番を考慮しても、D:=A(B)としてD(C)は成立する。じゃあA(B(C))でもいいかというと、B(C)が成立しなさそうなので微妙。B(C)は、全く意味が通らないわけではないが普通そういう内容を発言しない。
というわけで、A(B)(C)の形だからといって完全に並列だとは限らない。しかし、これは「A。B。C。」という文章を「A(B)(C)。」としただけにも思える。なるべく避けたほうがいい書き方かもしれない。
一側面として、カッコを使うと接続詞を使わなくていいから楽だということがある。逆に、日本語の接続詞(あるいはもっと広く日本語の文章の構造)で表現しにくい「入れ子」や「並列」を表すためには有用かもしれない。