咲のキャラが将棋を指します。
奨励会はなくて、高校卒業したらプロテストを受ける感じかな。
（食堂）
咲「何やってるの？京ちゃん」
京太郎「将棋、相手はコンピュータだけどな」
咲「そうなんだ」
咲「……私、将棋って嫌い。家族でやってて、いつも負けてたから」
京太郎「ほほう、じゃあちょっと付き合ってくれよ、将棋部！」
咲「え？」
（部室）
咲（まあ一局だけならいいか）
京太郎「和は、去年の中学生名人戦の優勝者なんだぜ」
咲「それはすごいの？」
京太郎「当たり前だろ」
優希「最強の中学生だったってことだじぇ」
和「部長は奥で休んでいるので、私達だけで始めましょうか」
（対局開始▲咲△和）
和「よろしくおねがいします」
咲「よ、よろしくおねがいします」
▲７六歩 △３四歩 ▲７五歩 ……
京太郎（咲は石田流か）
…… △８四飛 ▲６八金 △９四歩 ▲７七金
京太郎（え、浮き飛車に対して金を繰り出したのか）
▲８五歩 〜 △８三歩
優希（のどちゃんが、謝った……！）
▲６八飛 △６二飛 ▲８八飛 △８二飛
咲「千日手ですね、じゃあ私はこれで……」
和「先後を入れ替えて指し直しですね」
咲「……」
（指し直し局▲和△咲）
▲７六歩 △３四歩 ▲２六歩 △５四歩 ……
京太郎（今度は咲のゴキゲン中飛車）
優希（のどちゃんの超速には誰も勝てないじぇ）
…… ▲１五歩 △同 歩 ▲１三歩
京太郎（端で手になっているのか）
△９五歩 ▲同 歩 △９七歩 ▲同 香 △９八歩
優希（玉側の端！？▲９四歩と伸ばせばいいんじゃ）
▲８八角
京太郎（いや、和が受けた。この端攻めは成立してる）
△５五角 ▲５六銀 △４四角 ▲４五銀
咲「千日手です」
和「……わざとですか」
京太郎・優希「「！？」」
和「2連続千日手、わざとですか」
咲「……私が指すと、あんな風になっちゃうんです」
和「……」
咲「ずっと家族で指してて、負けるとお菓子がもらえなくて、勝ちすぎても怒られたから」
和「……」
咲「じゃあ、私はこれで」
和「宮永さん、もう一局、私と指してくれませんか！」
咲「ごめんなさい、将棋は好きじゃないんです」
和「！」
久（和を相手に2連続千日手、それもわざとですって！？）
（翌日の部室）
優希「咲ちゃんだ」
久「2連続千日手の決着を付けてもらわないとね」
和（部長がチャンスをくれた。今度こそ勝つ）
（指し直し局2▲咲△和）
咲・和「「よろしくおねがいします」」
▲７六歩 △３四歩 ▲７五歩 ……
京太郎（咲はまた石田流）
▲９五歩 △同 歩 ▲９三歩 △６三銀 ▲９五香
久（端！）
△９八角
優希（この角……）
久（馬は作れても、手順に固められてしまうわ）
久（完全に宮永さんの作戦勝ち、あとは中終盤の力ね。和を相手に勝ちきれるかどうか）
和「負けました」
咲「……」
優希「のどちゃん……」
咲（部長さんに説得されて勝ちを目指してみたけど、将棋ってこんなに楽しかったんだ）
咲「……お願いします、ここに入れてもらえませんか」
和「宮永さん……」
久「ようこそ、清澄高校将棋部へ」
