プログラミングの心

「楽をするためならどんな苦労も厭わない」という格言がある。
この思いを持っているかどうかでプログラマか否かの判定ができるし、
自分の姿勢のずれを直すスタビライザーにもなる。
この格言の心は、元は数学から来ていると思う。
数学者が、周りから「何の役に立つのか」と思われるような研究をする理由は、
それが科学を発展させるのに最も楽な方法だからだ。
時間にすれば人の寿命よりも長い、非日常的なスケールの話なので、「苦労を厭わない」という感覚を得ることは(わかっていても)難しい。
ある操作について、数学的に考えるのは難しいと思っても、
とりあえずその操作を実現するきれいなコードが書けたという場合、
そのコードと数学の距離は、使った言語のコンパイラと使ったライブラリとコンパイル対象のCPUのアーキテクチャ、たったそれだけしかない。
意外にも、プログラミングは数学にめちゃくちゃ近いのである。