先手の里見は、いきなり角道を止める。ノーマル三間飛車だ！
女流最強戦でも角道を止める中飛車をやっていたが、いやいや今回も。
しかし、里見の早い銀冠に、清水の△53角が機敏でペースを握る。
最近、里見が大山将棋を目指しているという話をよく聞くが、
今日はちょっとリズムが悪いようにも見えた。
それでも、85にいた銀を▲76銀からタイミングを見て▲67銀としたのはすごい。
将棋は清水ペースで進む。いつにもまして清水が落ち着いた対応を続けている。
終盤になり、里見が▲59桂と受け、清水は銀を取って竜を切って馬を入る。
これは終わったかと思ったその瞬間、▲44馬。
結果的には、後手が△39馬と入った時点で先手の勝ちになっていた。
この▲44馬は、取れば後手玉が詰むし、しかしそれでも取る一手だ。
清水は、△39馬の一瞬を許してもらえなかった。
里見はストレート防衛で三冠を堅持。
今回は三間飛車だったが、これからどういう将棋を見せてくれるのか楽しみだ。
岡田美術館杯女流名人戦中継ブログ: 第37期五番勝負第3局
2011年2月15日 里見香奈女流名人対清水市代女流六段：第37期女流名人位戦五番勝負第3局棋譜中継
