咲#19(再)

停電。透華も「これほどのことは初めてですわ」と言っている。しかし咲は笑顔。南三局一本場、トップとはまだ4万点以上の差があり、これが最後の親番だというのに。平然と、海底での和了りを許している。
そして南四局。衣が「つかまされた」と言っているので、最初は単に「咲の支配が上回った」シーンだと思っていた。だが、このシーンは池田の役満ツモ拒否の直後にある。衣としては、池田が和了ることで試合を終わらせる予定だったのだろう。それが(咲ではなく)池田によって狂わされた。
読みを外されると、隙が生じる。衣は次のツモ牌であるはずの五萬待ちでテンパイしているので、池田の行動が全くの想定外というわけではないだろう。しかしそれでもわずかな隙はできる。咲さんは、池田の行動も衣の動揺も見えていて、一筒をつかませた。
この2局を見ると、やはり咲さんは相手の支配を正面から打ち破るタイプではない。南三局一本場でも、ここで海底を阻止するより次の局で32000を直撃するほうが自然・簡単(いい表現が思いつかないが、咲さんの中にはこれに近い語彙があると思う)だと思ったのだろう。
県予選決勝と全国大会2回戦をあわせて考えると、普通の人が相手ならゴリ押しでも勝てるが、強い人が相手だと勝てないというイメージ。ただし、調子の良いときは相当なところまで「見えている」のだろう。これは、相手にしてみたらかなり勝ちづらい(実質的に勝てない)と思う。