センター試験、惨敗

平成21年度のセンター試験(約1年前)の、「数学I・数学A」をやってみた。
問題と答えはこちらからダウンロード。
数学は解答記号がアイウ…だが、国語は123…。
数字に縁のない国語だから数字を使えば混乱がない。数学も同様。
そういうことか。考えて作られているんだな。
さて、数学は100点、60分。4問で構成されている。
第1問は簡単な問題で配点も全体の1/5の20点だ。
第2問は二次関数。難しくはないが、かなり面倒。
第3問は最も難しく、配点も高い。センスか知識が必要だと思う。
第4問は確率で、スマートに解けないようなタイプ。
60点だった。第1問に15分かけてた時点で、遅さに驚き焦るべきだった。
第2問は、日常で出くわしたら嫌悪感を催し避けてしまうようなタイプ。
ここで時間を消費し、解答を完了する前に得意の確率へ移る。
第4問は冷静に考えれば簡単だが、けっこう面倒なことをさせる。
「ああ、5/12-1/216をさせるんだ」と思った。
出題者の意図しない複雑な計算をした場合、大抵考え方を間違っているので、
これが意図された複雑さかどうかを素早く判断しなければならない。
第4問を途中で切り上げて第3問に来たときには、既に時間が残りわずか。
第4問をやっているときもそうだったが、一般化して考える時間や勇気がない場合、
時間がギュンギュン過ぎていく中で女神に愛されるのを待つことになる。
第3問の最初は余弦定理。
そういえば三角形の慣性モーメントについて考えたときに余弦定理を見つけたけど、
全然思い出せない!あのときの理解はウソだったのか。
結局、余弦定理をでっち上げて120度と書いたところで時間切れ。
余弦定理は、高校生のときにもほとんど使っていない。嫌な定理。
慣性モーメントのときに考えたのは、|b-a|2 = |a|2 - 2a・b + |b|2
これは高校生のうちに知っておきたかった。
時間が切れた後、冷静になれば第4問は簡単にできた。
第2問では、aの範囲とa+1の範囲がまざって混乱していたと判明。
そして第3問。全然解けない。何だこれ。
ここ第3問は手筋の連発。角の二等分線の定理とかいうのをわかっていなかった。
確かにこの筋は何度も経験している。が、確かに当時から実感できなかった。
証明しろと言われればすぐにできるけど、感覚がつかめなかった。
だから今になって忘れてしまっていたのだろう。
忘れたから解けないというのもおかしな話で、やはりよほどの苦手分野だ。
更に、相似な三角形を見つけるとか正弦定理使うとか、
理解が伴っていないと魔法のように見えてしまう手順が続く。
理解とは大量の状況証拠だと思うが、こういう分野は独立した多数の応用が自分で列挙できないから難しいんだよな。
問題の全体を通して、よくできていると思った。やってよかったと思った。
複雑な中にも周到に用意された収束。
不自然な思考をする者へ適度に問いかけてくれる構成。
欲を言えば、数学にはもっと高次の領域が存在するということを匂わせてほしい。
センター試験でもかなりの上位者まで実力を測れるが、
解いた者が更に上へ行きたくなるようにたき付ける効果は薄いと思う。
今まで見てきたような景色ばかりでは刺激がなくていけない。