また羽生が挑戦者かあ。なんて言ってる場合じゃない。
竜王戦の渡辺竜王と、竜王戦に挑戦する羽生名人、地球上最強対決と言っていいだろう。
やはり最強対最強の戦いが最も燃え上がる。
振り駒で渡辺竜王が先手となり、後手の羽生名人は横歩取りを選択。
後手番で有力な作戦が限られている今、羽生名人に横歩取りが多くなるのも当然だろう。
渡辺竜王が後手で何を用意しているのかが気になるが、それは次回のお楽しみ。
対局前のインタビューで、羽生名人について「お手本のような将棋」と渡辺竜王が言っていた。
タイトル戦を続ける中で今期勝率8割を誇り、強いというイメージしか浮かばないが、
確かに羽生将棋は特徴のないのが特徴。
当たり前のことをその通り言えるのは、強さ・自信があるからだと思う。
将棋は一日目から面白い展開になった。
お互い、玉の囲いは1マス上がる▲58玉と△52玉だけ。
△52玉を見た先手が▲16歩と攻めを見せてからは、直線的な進行となった。
狙いは香を浮かせてからの▲21角。
後手が面白くない感触があるようで、羽生名人がどこで新手を出すかに注目が集まった。
羽生名人の新手は、△45角。香取りを角で受けた。ただし、筋違いの狭い角。
先手の攻めが続く形のようだが、▲46歩と玉のコビンを開けることを強要されるため、
羽生名人としてはそれが主張になると見ているのかな、と思った。
渡辺竜王は、▲46歩に時間を使ったあとはとにかく指し手が早かった。
もう単に「一本道で自分が封じちゃ損だから」ってだけなんじゃないか、
と思ってしまうくらいの冷静というかサッパリ歯切れよく潔い態度に見える。
当然ながら、この展開を選んだ羽生名人は、これでやれるという見通しを持っているはず。
羽生名人なら、某竜王と違って研究の精度が低過ぎるということもないだろうし、
もちろん渡辺竜王だってきちんとした研究か読みがあっての展開だから、
もう明日のぶつかり合いが楽しみでしょうがない。