侵略!イカ娘(11/8)

全体として、ちょっと面白すぎて本来のリズムではない。
平たく言えば、ひねりすぎている。
面白いから見てられるけど、あまり萌えない。
Aパート。
イカ娘の存在が、海周辺の人たちにけっこう認知されている。
その結果、イカを応援する空気が異様にできやすくなっている。
けっこう好かれているようだ。
家でテレビを見ている場面があった。
そういえば前回もだったが、海の家が休みのとき、イカ娘が家にいる。
テレビが壊れて以来、一緒の屋根の下で暮らすようになったのだね。
こういうあったかい面も、この作品のいいところ。
Bパート。イカ娘が高校数学をすらすら解けることが判明!
数学できる女の子とかどんだけ萌えキャラだよ。かわいい!
フーリエ解析にポワソン和公式とか、もはや栄子でなくとも意味不明。
おそろしく高次の抽象化をした思考ができるのだろうなあ。
ただ、栄子に変な図で計算方法を教えようとしていたので、
本人はそんなに数学が好きとか得意とか思ってないのだろう。
自分が教えれば栄子も問題を解けるようになると思っているというのは、
天然(これが人類であれば一種の天才だが)である証拠だ。
だから、例えば素数の分布についてイカ娘に訊ねても、
人類が未だ得ていない感覚・知見・着想を引き出せるとは思えない。
頭がいいから一緒に数学談義をすれば楽しいとは思うけど。
数学センスとは別に、フィールズ賞を知っている知識も侮れない。
前から思っていたが、イカ娘は日本語が示す概念を実によく理解している。
概念さえ理解していれば、あとは名称のラベリングだけで立派な知識になる。
水嶋ヒロ「右往左往して下さっているようです」
イカ娘「それを言うなら東奔西走じゃなイカ
とかサラッと言えそうな日本語センスを感じる。
これは、制作者が理解していないと思われる数学に関する設定と違って、
実のある描写がされたり、視聴者がリアリティを伴って想像できたりするので、
現実の萌えポイントとして非常に大きいところだと思う。
Cパート、サブタイに「恋」と入ってはいるが、そう思っているのは栄子だけ。
今回はちょっと栄子不遇の感がある。
時間をかけて割と複雑な恋の相関図を構築した上で、
最後に早苗を登場させて矢印を一つあっさり伸ばす、見事な構成。