振り駒とは

2013年1月7日 挑戦者決定二番勝負 第2局 渡辺明竜王 対 羽生善治三冠|第38期棋王戦
渡辺と羽生の挑戦者決定戦。羽生は敗者組なので、渡辺に2連勝する必要がある。渡辺は2回のうち1回勝てば挑戦となる。1勝1敗で渡辺が挑戦を決めた。
さて、棋譜コメントを見ると、振り駒の様子が書かれている。例えば七番勝負なら、第1局に振り駒をしたら、第6局までは交互に先手を持ち、最終局まで行ったらそこで改めて振り駒をする。今回の対戦は「二番勝負」と呼ばれているので、先手と後手を1回ずつ持つのが自然だと思うのだが、実際は振り駒が2回行われている。
別の話になるが、NHK杯で振り駒について思ったことがある。1回戦で先手だった棋士Aと、1回戦で後手だった棋士Bが、2回戦で当たるとき、振り駒をせずに棋士Bの先手とすればいいのではないか。
NHK杯の話は、特にそういう制度を導入すべきだとは思っていない。より公平になる(元々公平ではあるので微妙な表現)かもしれないが、振り駒の意味が少し変わってしまう。今回の「二番勝負」も、変則トーナメントと思えば、振り駒を2回することがむしろ自然だとも思える。