第2回将棋電王戦第3局、感想とか

未来

先週と比べれば、理性を保って観戦できた。既にコンピュータが1勝してるし。ただ、それでも中終盤は凄まじい緊張の中にあった。1局の将棋とは思えないような色々なことが起こった。
ここまでの3局を終えて、ようやく「どっちが勝ってもおかしくない空気」が醸成できたと思う。この世界へ移行することこそ、今年の電王戦の目的なのだ。未来へ進むための、大きな一歩だ!

予想

電王戦が始まる前、コンピュータの4勝1敗と予想した。人間はミスをするから、勝敗だけで言うと人間は相当負けやすいと思ったからだ。4勝するかどうかは別として、人間が負けやすいという推測は当たっている。しかし、「予想が当たった」という感じは全くしていない。こんな展開は予想していなかった。プロは強いんだからその点楽しみにはしていたけど、想定外のことが起こることに覚悟が足りてなかった。まあ具体的に何も想像できない中、覚悟だけしろと言われても過去の自分は困るわけだけど。

強さと弱さ

わかりやすく勝てそうな局面からプロ棋士が逆転を許す。ツツカナには異常な強さがあるし、プロ棋士にも今のコンピュータ将棋でわかる程度の弱さがある。無理気味の仕掛けや詰みの見落としはコンピュータ将棋の弱点だが、それが露呈したのは船江五段の人外の棋力があってこそだ。
特に、弱さを見られたことがよかった。ともすると、トップクラスのコンピュータ将棋のことは神聖視してしまう。もちろんプロ棋士のこともそう。でも、隙がないわけじゃない。電王戦が勝負としてこれからも成立しそうだと思えて嬉しかった。

時間

船江五段は、時間の使い方をかなり工夫していた。それでも最後は時間が足りなくなった。あんなに長く感じた4時間が、あっという間に消費されてしまう。ツツカナの強さが使わせた、ということなんだろうけど、これはやりきれないと思った。人間はこれを理不尽だと思ってしまうんだよ(俺だけかもしれんけど)。