将棋電王戦FINAL記者発表会

FINALの後の電王戦にもけっこう期待してるんだけど、みんな「これで最後」って言いすぎじゃないかなあ。そりゃあ、プロ対コンピュータの将棋が見られなくなる不安は大きいけど、電王戦が続く可能性がそんなに低いわけじゃないだろう。

対戦カード

電王戦の対戦カードが発表された。来年の4/11までは死ねないことがわかった。Selene永瀬の中終盤、ponanza村山の序中盤が注目ポイント。斎藤五段が昨日指した藤井システムの将棋に言及する平岡さんがガチだった。演出なのかもしれないが、開発者の5人がめちゃくちゃかっこいい。

振り駒

振り駒を行うのは、ガルリ・カスパロフ!!チェスのチャンピオンとして初めてコンピュータに負けたカスパロフが、電王戦FINALの振り駒をする。川上会長が放送の初めにハードルを上げるような発言をしていたが、余裕で越えていった。こんなんそもそも思いつかんわ。
「人間が1試合でもコンピュータに勝てるかぎり、この実験人間対コンピュータというのは終わりません(通訳)」という名言を残す。

協賛

協賛にマイクロソフトがいるのには驚いたが、解説とかにSurface Pro 3を使うのね。なるほど!特別協賛Intelというのもなかなか。強いコンピュータ将棋を求めるなら、今はIntel一択だからね。

リベンジマッチ

晦日のイベントは、順当に継ぎ盤森下。本人は「ほんとにやるとは思ってもいなかった」らしい(あれだけ言っといてw)。観戦者に読みが可視化されるというメリットがある。「(継ぎ盤があるから)読まなくていい」という発言には驚いた。頭の中だけで何時間も読むことは、想像以上に疲れるのだろう。
秒読みは15分ではなく10分になったが、それでも長い。双方が一手10分で120手指したら20時間だからね。ツツカナの持ち時間はどうなるのだろうか。

カスパロフ VS 羽生

放送が始まる前、「大晦日にイベント、他もう一つくらいサプライズがあるかも」と考えていた。とんでもなかったね。振り駒で十分に驚き興奮していたのに、まさかこんなことが実現するなんて。
川上会長も言っていたが、発表の2日後に生放送というのは宣伝が行き届かずもったいない。また、観戦にあたってチェスのルールを覚える時間が足りないという人もいる。自分の場合は、ルールは大体わかっているが、棋力がゼロ(真っ暗闇で何も見えない)なのが問題だ。今日はチェスクエストなどで11局を指した。キングの顔面受けでプロモーションを阻止され、ポーンと歩は全くの別物なんだなと思った。
カスパロフと写真とってる開発者を見て、なぜだかこのタイミングで羨ましくなった。

勝敗予想

予想すると言ったので予想するけど、この内容では完全に蛇足。
去年のやねうら王とYSSには隙があったと思うが、今年はそういうソフトがなさそうに見える。強いて言えばSeleneの序盤だが、これは咎めた相手のコンピュータが強かったと解釈するところだろう。コンピュータ全勝の確率が、今までで一番高くなっていると思う。
予想はやはりコンピュータの4勝1敗。プロ側からすれば、強靱な中終盤が脅威となるだろう。コンピュータが苦手とする序盤と終盤も、ソフトの進歩と長い持ち時間によって小さな穴しか残っていないはずで、そこで読み勝ってさえ先が長いというのは本当にきつい。