後手は、先手と比べて何手損しているか

▲76歩△34歩▲22角成△同銀と進んだとする。
このとき、先手は自分から角交換して一手損している。
また、この局面自体は、先手と後手が入れ替わったことになっている。
ということは、後手は先手に対して0.5手だけ損しているのだ。
#後手がx手損しているとすると、-x + 1 = x

後手の上に手損する一手損角換わり

一手損角換わりは、後手が一手損するので、合計1.5手遅れていることになる。
後手の上に手損しても、2手まで遅れるわけではない。
ただし、通常の後手の、0.5手の遅れと比べると、3倍もの遅れになっている。

(追記)「手番」の価値は0.5手

自分が手番を失い、相手が手番を得ると、自分は一手損する。
つまり、手番の価値は一手の半分で0.5手となる。
ここで仮に、一手指す毎に振り駒をして手番を決めるゲームを考える。
このゲームでは、手番の価値は0.5手ではなく一手である。
自分が手番を失い、相手が手番を得ると、このゲームでは2手も損してしまうのだ。
通常の将棋で、手番を持っているということは、いいことばかりではない。
手番を行使して一手指すと、次は必ず相手の手番になってしまう。
だから、手番の価値は0.5手しかないのである。
(注:ここでは、手の損得のみを論じている)