体にいいとはどういうことか

基本的に、人は体にいいものを美味しいと思い、体に悪いものを不味いと思う。
でもそれだけなら、「体にいい」などという概念は存在しないはず。
糖分、脂肪分、塩分など、体に必要でしかも入手困難なものに関しては、
食欲のままにしていると食べ過ぎで体を壊すことになってしまう。
見慣れない局面に遭遇したBonanzaのように、人間の振る舞いがおかしくなってしまうのだ。
人間の遺伝子に組み込まれていない情報を、「体にいい」「体に悪い」と表現するのだと思う。
もっとも、最近は逆に「おいしいものはすべて体に悪い」という類の思い込みも存在し、
それを正す意味で「適切な量の糖や脂肪は体にいい」などとも言われる。
「自分がもう少し食べたいと思うところでガマンして止めるのがいい」などと、
自分の思うままに動かず、思いを元に思考をする動物は、人間が初めてだろうか。
そういう動物が現れたとき、そこに進化の圧力はどのようにかかるのだろうか。