コンテストで5回優勝した人が大量に集まり、その多くが予選で落とされるというグラフェス。
ここ一次審査では、ケンゴが落ちた。どっちかっつーと「スピカ」のふっちータイプだな。
ヒカリの演技は素晴らしく、大舞台での集中力はさすが母親の遺伝子を受け継いでいる。
ウララはイーブイ2体を演技中に進化させるという、ぶっつけ本番の大技を見せた。
自分の技術力によほど自信がなければできないことだ。
コーディネーターとして自分が一番好きなのはウララだ。
高い技術力と正確な読みに裏付けされた斬り合いは見ていて面白い。
また、それはコーディネーターにとって最も重要なスキルでもあるはずだ。
予告で、ヒカリの二次審査、最初の相手がウララだと知ってちょっと残念だった。
ヒカリとノゾミは、ファイナルで当たる約束をしているので、ヒカリは構成上ここで負けない。
ヒカリとウララのバトル回は、作画があまりよくなかった。単調な使い回しが目立った。
ウララの判定勝ちとしてもいいような状況から、ウララが一瞬隙を見せ、
ヒカリは当然それを見逃さなかった。
小さな穴を無理矢理にこじ開け、持ち前の妖しい終盤術で最後はヒカリの言い分が通った。
結局は終盤力のある方が勝つって、グラフェスレベルの戦いじゃないだろ。
次の回は、ナオシさんとノゾミの対決。ノゾミが勝つに決まってるとはいえ面白かった。
高い実力を持った者同士の戦いならではの、均衡のとれた美しさがあり、
ヒカリはそれに圧倒されながらも、心の底から観戦を楽しみ、自分の目標を明確にした。
これだけの力を持つノゾミにヒカリが勝てるとは思えないが、
実際ヒカリもトーナメントでノゾミと反対側の山を勝ち抜いてきている。
ヒカリ自身、非常にいい状態であることは間違いない。
ここまで見てくると、やはりウララの実力は薄かった。
緻密な序中盤で大差にしてしまうのが持ち味だとすれば、泥沼の中での腕力が足りない。
そして、ファイナル。約束通り、ヒカリとノゾミが相対する。
これまでとは違い、ヒカリが勝つとは限らないバトルなので、テレビの外でも楽しめる。
なんとヒカリのママが観戦に訪れた。
お互いに未知のポケモンが1体ずつで「条件は同じ」というのを「互角」と言う。
さすが元トップコーディネーターの言葉は違う。
バトルは、ヒカリの指示した技が逆用される展開に。
読みの精度が足りない。その勢いのよさは長所だが、でもここでは致命的、仕方ない。
ヒカリママの表情からは、そんなことが読み取れる。
ノゾミは能力の高いトゲキッスを封じにかかり、ヒカリは反撃に出る。
で、いいところでCMに入るなあ!そう感じるくらい引き込まれていたということだ。
残り40秒で、ヒカリは「つつく」と「ゴッドバード」のコンビネーションを指示。
ヒカリとポッチャマとトゲキッスが一体になって、演技に気持ちが乗りまくっている。
ここで流れ出す挿入歌が、ヒカリ初登場の頃を思い出させるED曲!
ダイヤモンド&パール開始時のもので、ヒカリのテーマをヒカリが歌っている。
これでノゾミのポイントを大きく削り、ポイントはほぼ互角、最後のぶつかり合いへ。
ノゾミは冷静に応戦する。
おそらく、微差の優勢を確信していて、その優勢を保つ互角の応戦ができる自信があるのだ。
「10まんボルト」を出すニャルマーの表情がいい!
そして、ヒカリの「ポッチャマ、トゲキッス、かっこいいよ」の表情!
このファイナルの舞台で、120%の実力が出ている高揚感がヤバい。
試合後の描写も、この作品にしては珍しいくらいに繊細。
「ちょっとカッコつけすぎ?」のところでママを映し続けるカメラワークが素晴らしい。
ママが初めてヒカリを一人のコーディネーターとして認めた気がする。
この内容なら当然の冨岡脚本、浅田演出、岩根作監。この作品で最高の布陣だ。
今度は、いよいよサトシのジム戦が始まる。