振り飛車模様の郄粼に対し、後手の飯塚は位を取らせる。角道を開けず、飛車先も保留して、平べったい構え。そこから、結果的には普通のゴキゲン中飛車のような形になった。相穴熊。
振り飛車ってすごいなあと思った。振り飛車というか、振り飛車を指すプロ棋士が。飛角桂の使い方が素晴らしかった。
▲26銀と引きつけたのを生かし、▲15歩と伸ばして端の関係で優位に立つ。▲45歩の突き捨てで飛車の横利きが通り、更に▲53角で端を狙うための道も作っている。そして端攻め。好機に▲73歩成△同桂▲同桂成で桂を入手して寄せが決まる。▲77桂〜▲65桂と、振り飛車の左桂をさばいて得た桂が決め手になったのがたまらない。