第24回世界コンピュータ将棋選手権、二次予選

ponanza

楽しみにしていたことの一つが、ponanzaの定跡選択。後手番で角道を止めた居飛車にするのは以前もやっていたが、今回は先手番も少し変わっていた。初手は▲26歩で、△84歩なら角換わりを目指し、△34歩なら▲25歩△33角を決める(!)。▲25歩を決めると、△22銀や△42銀と角換わり模様にされて損と言われているが、今回はどの相手も△44歩からノーマル振り飛車にしてきた。当然ponanzaは居飛穴で圧勝である。
人間なら、角換わりができない人もいるだろうけど、二次予選レベルのコンピュータなら何でもそこそこ指せるだろう。だからこういう局面になったらつっぱってほしい。
もっとも、角換わりになっても飛車先不突きを生かせるソフトはほとんどないだろうから、角換わりになったらなったで先手が有利、ということなのかもしれない。

トラブル

渋滞で到着が遅れ、YSSが不戦敗。それでもギリギリで決勝進出。
ponanzaはネットワークトラブルだけで2敗している。それでも最後の2局をノートPCで連勝し、決勝進出。ponanzaは去年2位だったので、結果的にだけど決勝シードがなくてよかった。

各対局

全体的にハイレベルな将棋が多い。Bonanza 6.0より強い層がぶ厚くなっている。攻めさせて薄い玉形で勝つというパターンも多い。
107局見る元気はなかった(108でないのは、YSSの不戦敗があるため)。
よかったと思う将棋は、▲Selene△AWAKE▲GPS将棋△YSS
SeleneとAWAKEの将棋は、盤の中央で戦っているのがよい。やっぱりこういう将棋が見たいんだよね。将棋ってこういうものなんだと思う。
YSSは後手で筋違い角。GPSの攻めが炸裂するが、YSSの粘りが素晴らしく、逆転。

その他

NineDayFeverの終盤は別格。
YSSの終盤は異次元。
Selene横歩取り△44歩。
ツツカナがノートPCってほんとなの。
ニコ生で聞いた気がするんだけど、ツツカナがアドバイスを受けて穴熊補正をやめた(大会中に)らしい。むしろ今までそれでバランスを崩さずに勝っていたのが不思議だ。自分が穴熊に組まないだけじゃなく、相手に喜んで組ませるということだから。