みつどもえ#2(7/24)

作画も悪くなく、普通に原作なぞってるのに、どうしてここまでつまらないのか。
最近は(好きかどうかは別にして)よくできたアニメばかり放送しているので
忘れかけていたが、アニメは凡庸な演出によって信じがたいほどつまらなくなる。
アニメとか全く作ったことがない自分が演出を任されたらどうなるか。
うまくできないに決まってるけど、じゃあどうダメになるのかは想像ができない。
しかし今回の「みつどもえ」を見て、「少なくともこのくらいつまらなくなるよ」と
言われれば、なるほどアニメの演出は難しいんだなと少しは納得できる。
原作知らずにアニメ単体で見ればいい作品なのかなあ。
こればっかりは既に漫画を読んでしまった以上、想像のしようがないけど、
これを原作知らない自分が見てどこを面白いと感じるんだよ。
キャラデザはかわいいタイプだし、純粋にギャグ部分のネタだけで楽しめる、かなあ。
絵がきれいで、表現の彩度が低い(みつばの「ギャア」が静かすぎる)。
キャラの「演じてる」臭がきつい(みつばの眉が上に凸なのはおかしい)。
そもそもOPの動きはそんなによくない。悪い意味で子供向け。全く冒険してない。
デザインが丸く、特に男キャラのかっこよさ・ひ弱さを表現できる力がない。
ふたばの声優の選び方とか安直すぎる。声は全体的に読みが入ってない。
手をはさまれるのが矢部っちになった(原作ではひとは)ところや、
尿で「敗血症」というのがカットされたのは、いかにもアニメ。
この改変は悪くない。問題は別のところにある。どこだかわからないけど。
アニメ化に必要な補間をした後の形状が鈍く、それを出すテンポが遅い、
などと思ったが、そう単純な話なわけないよな。わからない。
原作の同じところを見ると、意味不明なくらいにすごいワクワク感がある。
絵や話の構成に、漫画ならではの絶妙な省略テクニックが使われていて、
アニメ化には工夫が要ると前からわかってはいたが、すっかり油断していた。
絵自体も、漫画はアニメ(HD制作でも)と比べて解像度が圧倒的に高い。
その表現力の高さで勝負されたら、ちょっと勝てない。
だからアニメは別の場所で仕掛けるべきなのだが、何かそういう様子がない。
このままじゃジリ貧だが、それに妥協しかねないという空気も感じる。
今回は、見るのが苦痛というくらいに退屈だった。
水を蒸発させたいけど、湿度100%で全然ダメだ、ってくらいにダメ。
でも、後学のためにとりあえず見続ける。