竜王戦第4局1日目

この竜王戦、丸山が先手になるのは二度目。当然、角換わりになった。
最初のうちは、渡辺の角換わり後手を見たいと思うだけだったが、
今では、丸山の角換わり先手も楽しみになっている。
渡辺は早く△33銀と上がる。44手目△43金上までで両者最善形。
ここで先手は一手パスしたい。そうすれば後手の最善形が崩れて仕掛けられる。
これは去年の竜王戦第6局の44手目と同一局面。
この局面で、丸山は▲69飛。これには後手も△62飛と受けるしかない。
そこで▲59飛!仮に△82飛なら、そこで▲29飛とすればパス成功。
よって△82飛とはできない。渡辺は△92飛とした。
そして、▲59飛の効果で、ここで▲47銀が利く。▲56歩〜▲55歩を見せて、
後手は△82飛と定位置に戻らざるをえない。
そこで先手は▲69飛。後手は先手の仕掛けを封じる方針なので△62飛。
そして▲56銀で、先手は46手目の局面からのパスに成功した。
渡辺は、おそらく本意ではないだろう、△12香。局面が動き始めた。
▲29飛△82飛と定位置に戻ったあと、▲18香と待ち、△42金引に▲45歩と仕掛けた。
丸山はここから、飛車を48へ移動させ、渡辺は金を引いていく。
仕掛けを強要する△11玉に対する、69手目を丸山が封じた。
面白い。一手損も含めれば、ここまでの4局全部角換わり。
対局者のレベルの高さもあるだろうが、角換わりは面白い。
そして、千日手にすると脅して、できるだけ悪い状態で仕掛けさせる後手の戦略。
それに対する、スペシャリスト丸山の指し手。
自分のためにやってくれてるんじゃないかっていうくらいの竜王戦だ。