王位戦七番勝負第3局

2012年8月1日〜8月2日 七番勝負 第3局 羽生善治王位 対 藤井猛九段|第53期王位戦
後手角交換振り飛車。よくある形。
早い△35歩に羽生も▲36歩の反発で応えてくれた。
手損を繰り返すのだが、独特の間合いが良い。
そこから戦いが起こる。この戦いの見どころは、何と言っても終盤。
2年前の王座戦とはまるで違う。この違いの理由は、持ち時間だけだろうか。
強い人同士の対局で現れる、極めて難解な終盤だ。
正直、王位戦が始まる前は、こんな終盤が見られるなんて思っていなかった。
TwitterGPS将棋と、自PCのBonanzaを観戦のお供にしているが、
Bonanzaのほうは特に、読みの深いところで詰む詰まないがわかっていない。
こんなに心からコンピュータが役に立たないと思える将棋はなかなかない。
(実際には、役に立たないからこそ、ソフトを使った観戦が面白いという面も大きいけど)
勝ち負けは抜きにして、素晴らしい将棋だった。
だが、両者にとってとてつもなく大きな1勝・大きな1敗であったことも確かだ。
内容がいいのも嬉しいし、勝つのも嬉しいんだけど、現実には勝ってないという。
それにしても、今回の将棋は、表面的に理解した気になることすらできなかった。
将棋ファンって何なんだろうね。