将棋日本シリーズ

2012年9月29日 東北大会・低学年部門 決勝戦 臼井浩太朗さん 対 新斗米光さん|2012年度将棋日本シリーズ テーブルマークこども大会
深浦羽生じゃなくて、低学年部門のほう。
小学生がトーナメントで戦い、その決勝の棋譜が載せてあるのだ。これが面白い。
先手は、角道を開けた四間飛車。今じゃ小学生もこれをやる。
対する後手は、角道を止める!普通は△42玉▲22角成だけど、△44歩だった。
弱気(そして現実の悪さにつながる)とも思えるが、自分のペースで戦いたいのだろう。
先手は、なかなか▲46歩としない。ついには△45歩と位を取られた。
この平美濃は確かに相当堅いんだけど、ここを押さえられると自由が利かない。
持久戦。自分なら、先手は持ちたくないし、後手を持っては勝てない。そんな感じ。
さて、37手目▲68角に△13角。機敏だ。
▲同角成△同香で香が上ずるのでやりにくく、先手はノータイムで交換したくなる。
ところが、いざ交換してみると先手陣は空間が広い。後手のペースになった。
△85歩に▲同歩と取るしかないようでは本当につらい。
先に桂香を拾われても何とか7筋から捌いていく。平美濃の堅さが頼りになる。
角を大胆に使って、多少悪いにしても勝負にしてしまう。
将棋は荒削りながら、凄まじい腕力。もちろん自分から見たら雲の上のような棋力。
▲73歩成を、後手は取らずに二枚飛車を設置。更に△68金と打ち重く攻める。
後手の攻めは、次に△58金〜△69金の2手が入ってやっと詰めろになるので、
あまり先手の攻めに相手をしていると、よくないかもしれない。
先手としては、もはや受からないけど、▲51銀とかけてこちらも嫌らしく迫る。
これには一旦△41金と引いて、▲52金には△51金が好手。
金を1段目に追いやり、先手の攻めが一気に遠のいた。
最後は▲75角の活用も見せたが及ばず。
ちなみに羽生も今回、後手で角交換四間飛車を採用していた。
もう深浦に振り飛車を使うのは勘弁してあげてくだしあ。