NHK杯、阿久津・森内

後手が△44歩と角道を止め、先手は▲25歩を決める。後手ノーマル振り飛車模様。
が、森内はここからウソ矢倉!阿久津も▲46歩から仕掛けていく。
双方あまり受けず、攻め合うような展開になったので、面白かった。
解説は佐藤康光。矢倉の色々な攻め筋が見られて嬉しい。
プロの対局だと、こういう露骨な攻めは、なかなか現れないから。
特に、実戦で▲24歩の取り込みが入るのは珍しい。
後手は2筋を完全に破られている。と金と竜で迫られ、アマチュア的には必敗形。
もっとも、先手も端を明け渡しているので、全く威張れない形。
▲44金に逃げず、△同金と相手したのがすごい。
竜とと金に追われて超危険な後手玉だが、1手早く逃げているのでギリギリ耐えている。
▲32とに△64角と飛び出して、この角が素晴らしい働きをしていた。
▲53との開き王手に△42歩と中合いし、△42角を見せて▲63とを牽制している。
また、△46桂からの詰み筋で、上部を支えている。
終局後、負けた阿久津は逆転されたと思っていた。佐藤は、大変だと思っていた。
攻め好きの佐藤が、自信のない攻めだと言っている。
森内は、相当形勢がいいと思っていたんじゃないかなあ。どうなんだろう。