NHK杯、千葉・鈴木

鈴木が後手で、ノーマル四間飛車!鈴木は藤井システムを使わない人。
居飛車穴熊に、後手54銀型。
昨日までコンピュータ将棋を観戦していたけど、人間同士も面白いなあ。
▲38飛で△44角とさせて、後手の飛車が遮られたところで▲48角。
▲68銀として、そこで△33角には▲57角と受ける手を見せている。
ここで後手の鈴木は悠然と△15歩と突き越す。
△22角〜△13角の構想だった。
先手が38飛型なので、色々と間に合っていてすごい。
そのままだと4筋突破があるし、交換してから角の打ち込みもあるのかな?
本譜▲24歩は筋だが、△同角〜△22飛と受けておいて、
先手が放置すれば△33角の食い逃げw(解説の北島六段が言っていた)。
ここから、先手はガンガン歩を突き捨てて、仕掛けを狙う。
さすがに後手がよさそう。やはり穴熊を相手にした鈴木は強い。
だが、▲64歩と打って攻めて行くのが存外うるさい。
これがつながるようだと、先手の穴熊が俄然輝いてくる。
でもね、鈴木の受けというのも実によいもので。
先手の攻めは切れ模様となり、と金を作らせて中段に逃げ出した!
ところが、先手千葉の食らいつきにも凄まじいものがあり、簡単に終わらない。
(あかん、逆接の接続詞のストックが尽きる)
後手が相当有利なはずだが、雰囲気はグダグダ。
先手陣を広く使う▲48金とかすごい。
「いやあなにをやってんだろう」鈴木が息を吐き出しながら言葉を出す。
最後は後手が勝ったものの、鈴木は相当に苦しんでいた。
解説の北島六段はものすごく人がよさそうで優しい口調なのだが、
これで強いのだから、もう恐怖しか感じない。