電王戦3.1 リベンジマッチ

感想は、「やはりコンピュータは疲れない」。
23時過ぎまで見て寝た。5時に起きて最後まで見た。深夜A時も少しは見たかった。起きたとき、それほど手が進んでいないのが意外だった(△12玉に長考したらしいですね)。どちらかが時間を余らせて早い終局になるのではないかと事前に心配していたが、20時間近い激闘となった。
間違いなく、見る者に感動を与える将棋だった。一方で、安易にこういうことをしていいのかとも思う。プロ棋士のような将棋大好き人間をこういう環境に放り込めば、深夜でも将棋を指す。そして体力は消耗される。
ただ、見ているときは、そんなことを忘れてしまうくらい楽しんでいた。極端に面白いわけではないのだが、すごく惹きつけられる。形勢不明の戦いがずっと続いていたからだろう。異質なものがぶつかって拮抗しているというのは感動的だ。コンピュータ将棋とプロ棋士が互いに高め合う未来が見える。
最後は、コンピュータが苦手な展開になったかと思った。詰めろの連続、あるいは二手スキの連続で迫ることができるなら、現在表示されている評価値など何の参考にもならない。だが、深夜の疲れと秒読みが菅井を襲う。
「持ち時間が残っていたら」と思わなくもないが、そんなことよりも8時間の持ち時間を使い切ることができたのが大きい。いい将棋だった。