コンピュータ将棋

第2回将棋電王戦第3局、感想とか

未来 先週と比べれば、理性を保って観戦できた。既にコンピュータが1勝してるし。ただ、それでも中終盤は凄まじい緊張の中にあった。1局の将棋とは思えないような色々なことが起こった。 ここまでの3局を終えて、ようやく「どっちが勝ってもおかしくない空気…

第2回将棋電王戦第3局

序盤 後手のツツカナは、力将棋にするための△74歩。船江五段は飛先の歩を交換して、自分から角交換、手損したが自分だけ飛先交換ができた。 先手の玉と銀が立ち遅れている状態で△64銀と攻めを見せたのは、コンピュータの力が出ていると思った。そして、先手…

Bonanza 1.2 が異様に強い

ノード数制限すると明らかに読みが入ってないんだけど、それでも勝てない。悪手は咎めないと好手になってしまうのだが、俺の力ではたまにしか咎められない。結果、Bonanza鬼の如しとなる。 ノード数16000。ボナ子の思考時間はほぼ一瞬。将棋を始めて半年くら…

ひとりぼっちの宇宙戦争を思い出した

去年の電王戦(米長・ボンクラーズ)で、こんなことを書いた。 藤子・F・不二雄のSF短編「ひとりぼっちの宇宙戦争」を想起させられたよ。将棋というのは感情を持ったほうが不利なゲームなんだろうか。自分をコピーした感情のないロボットと将棋で対決すると…

第2回将棋電王戦第2局

前回はある意味想定内の将棋だった。言われてみればそういうこともあるよねと思えた。しかし今回の拮抗した中終盤は予想外のことで、勝敗とは別に、この将棋が見られて嬉しいと思って観戦していた。 終局後 ニコ生やTwitterの空気が思ったより暗かった。喜び…

先週とは気持ちが全然違う

サトシンと山本pona助の対戦は楽しみだが、先週のような緊張はない。第2回電王戦は確かに始まった。始まる前に自分が死ぬとか、電王戦自体が消滅するとか、そういう事態は回避できた。これが未来だ。電王戦が開催されたことが当たり前の世界。

第2回将棋電王戦第1局

対局前に思っていたこと ここ数日、電王戦に関する記事をいくつか読んで、プロ棋士の強さを感じていた。コンピュータに対し、アマチュア高段者が100回に1回しか勝てないような条件で、プロはそこそこ勝てているらしい。コンピュータの弱点が、プロレベルの序…

第2回電王戦が好カードすぎて死ぬ

第2回将棋 電王戦 HUMAN VS COMPUTER | niconicoもう2週間後に迫っている(違った3週間後だ、3/16って何もやらないんだっけ?)。3/23(土)から毎週1局、5週連続。コンピュータ側はみんなBonanzaの影響を受けているけど、このエントリを書いて、改めて個性派…

第2回将棋電王戦くるーっ!!

第2回 将棋電王戦 記者発表会 - ニコニコ生放送第2回将棋 電王戦 HUMAN VS COMPUTER | niconicoかなりバランスのいい人選。特徴的な若手3人に、実績あるベテラン、A級棋士。これは期待を超えていた。 2013/3/23(土)から5週連続。午前10時開始で持ち時間は4時…

世界コンピュータ将棋選手権、3日目

どのくらいハイレベルなのか、ちょっと想像できないような決勝戦。実力が非常に高い場所で拮抗している、と思っていたが、決勝が終わってみると、成績にちゃんと差が出ている。優勝はGPS将棋で、今日の結果だけで他のどのソフトよりも強いとは言えないが、こ…

世界コンピュータ将棋選手権、2日目

Bonanzaは9位 24チームが参加した二次予選で、Bonanzaが9位となり、二次予選敗退。今年の決勝進出ソフトは、決勝進出ソフトにしか負けていない。その点はBonanzaも同じだが、決勝進出ソフトにはなんと4戦全敗だった。 決勝進出ソフトは、去年とほぼ同じ面子…

世界コンピュータ将棋選手権、1日目

第22回世界コンピュータ将棋選手権 ライブ中継いつもながら、棋譜を追うのに忙しい。特に今回は、ニコニコ生放送があったので、非常に困った(嬉しい困り)。勝又六段が、開発者やアマ強豪と面白い話を繰り広げ、もう見るしかなかった。また、今年は参加チー…

第18回コンピュータ将棋オープン戦

コンピュータ3チームと、人間3チームが参加。人間同士がやってもしょうがないので、必然的にコンピュータ対人間となる。3回戦まですべてコンピュータ対人間という珍しい格好になった。GPS将棋などは、1回もコンピュータと対戦せずに優勝している。 個人的に…

Bonanza以降を振り返る

ここ数年のコンピュータ将棋を、Bonanzaを中心に振り返る。自分が将棋を始めたのは2006年夏なので、それ以前のことはよく知らない。 2005年 Bonanzaが、将棋倶楽部24でR2400。Bonanza 1.0が公開されて話題になる。無料なのに市販ソフトといい勝負。 ▲コンピ…

たまには自戦記でも

去年作ってたコンピュータ将棋と対戦した。下がその棋譜。 先手:ソフト 後手:私 ▲6八飛 △3四歩 ▲7六歩 △4四歩 ▲4八玉 △3二飛 ▲3八玉 △6二玉 ▲2八玉 △5二金左 ▲1八香 △7二玉 ▲4八銀 △6二金上 ▲7八銀 △3五歩 ▲1九玉 △3六歩 ▲同 歩 △同 飛 …

第17回コンピュータ将棋オープン戦

http://homepage.mac.com/junichi_takada/open17/棋風の異なる3ソフトと人間が参戦し、面白い将棋が見られた。 クマ将棋 - Sunfish Sunfishの飛車が狭くなり、さすがにこれ不利じゃないか、ってところから、つなぐ。最終的に勝ったのだからSunfishは強いんだ…

将棋電王戦はじまってた

第1回将棋電王戦 米長邦雄永世棋聖 vs ボンクラーズ - 2012/01/14 09:50開始 - ニコニコ生放送1/14(土)9:50〜19:20の9時間半。 棋譜など。電王戦リアルタイム実況 by やねうらお将棋の棋譜でーたべーす 9:45から、あのPVが流れる。9:50になり、矢内女流四…

コンピュータ将棋のネーミングセンスがよすぎて勝てる気がしない

「ツツカナ」かっこいいよね。「Sunfish」も好き。「KiwiFruit」とか嫉妬もの。「Bonanza」は、実績がすごすぎて名前が育てられてすごい名前になっている。「ボンクラーズ」は、ボナンザをクラスタ化したという名前と見せかけて、あずまんが大王にもかかって…

将棋電王戦プレマッチ

米長永世棋聖 vs. ボンクラーズ。持ち時間は15分、切れたら60秒。秘策の2手目は、△62玉!これに対し、ボンクラーズは1分以上考えて▲68飛。2手目はクイズになっていたが、正解者は439人中4人だった。用意された賞品の色紙は3枚だったが、正解者が4人だったの…

USIに文句を言うだけ言う

USIプロトコルに感じた不満を書いていく。おおむね不満が大きい順。対案も示さず文句ばっかり申し訳ない。ただ、こういうのは「変わらないこと」「変わらないという信用があること」が重要なので、仮によい改善案が出たとしても、単に変えればいいという話で…

USIプロトコルの流れ

.gui {color: purple} .eng {color: darkorange} .gui, .eng {font-weight: bold} USIプロトコルのコマンドがどういう流れで使われるかを書いていく。USI対応のインターフェイスをGUI、USI対応の思考エンジンをエンジンと呼び、GUIが送るコマンドを紫で、エ…

忌まわしきUSIプロトコル

USIプロトコルを実装しようとすると、「ほんとに思考エンジンを作る人の負担を減らす気があるのかよ」と思う。面倒だし、納得できない仕様があるし、まあこれは後日書くことにする。 そんなUSIだが、対応ソフトは多く、事実上の標準の地位を得たと言える。US…

強さ以外の価値

ず's 将棋 » こんな将棋ソフトが欲しいコンピュータ将棋についてみんなが思っていたことがまとまっている良記事。万一この内容を知らない関係者がいたら知っておいてほしいし、そうでなくても、明示的に内容を共有できることが有意義だと思う。 はじめに 「…

置換表の注意点

どうも自分はハッシュに手番を反映させるのを忘れる傾向にあるらしい。将棋を横から覗いても、(王手でもない限り)原理的に手番はわからないからなあ。

進捗

sspに一発入れた。斬り合って駒得の流れが気持ちいい。序盤が弱く、終盤がとてつもなく弱いので、中盤で全駒が唯一の勝ちパターン。 人間として対戦してみると、話にならないほど弱い。序盤、食いつかれないように攻めの体勢を作って駒得すればそれで終わり…

評価関数のねじれ

将棋方程式を発見した! - やねうらお−ノーゲーム・ノーライフ色々書こうと思っていたが、言いたいことのスーパーセットが↑にあった。 評価関数がねじれているのが気持ち悪いと思っていた。そして、「じゃあどうなってるのが理想か?」がわからない。 攻めが…

黙ってボナメソ

昨日からgpw2006.pdfを読んでいる。ひたすらボナメソ。見れば見るほど、うまい方法だ。利きだけで評価関数が作れたらかっこいいと思っていたが、勝てる気がしない。 各局面に対して、プロの指し手とそれ以外の合法手を分ける評価関数を作る。現在の評価値が…

わかりやすく、書こう

Lesserkaiには、1秒思考でほぼ勝てるようになった。sspとも中盤はそこそこ勝負になるが、終盤力が違いすぎて話にならない。ダラダラとLesserkaiに勝つのを眺めてるのは時間の無駄なので、王手・王手回避手生成や高速一手詰めなどを作りたいところだが。 最初…

差分計算のコスト

現在、定跡なしのLesserkaiになら何とか勝てるという程度。評価関数を呼ぶ回数と、手を進める回数をカウントして比較すると、手を進める回数のほうが多いけど、高々何割か多い程度。評価関数は末端でのみ呼んでいるが、探索ノードのほとんどは末端にあるのだ…